カンキツかいよう病
ミカン栽培者を困らせる「カンキツかいよう病」
ミカンの枝葉と実が感染し、感染した箇所は硬化して潰瘍の様な醜い病斑ができます。
感染したミカン果実は、中身のほうは影響を受けず食べてもなんともない場合が多いのですが、皮の病斑がコレでは商品価値はゼロですね。
食べられるとはいえ、この外見ではタダで人にあげるのも無理でしょう。
僕は13種類のミカン木を育てて3年になります。
比較サンプル数としては少ないし年数も短いので確かな事は言えませんが、特にかいよう病になりやすいミカンは「甘夏」と「南津海」です。
南津海(剪定後)
この2種のミカン木は今のところ毎年かいよう病になっています。他のミカンが発病しないわけではないけど、目立った被害がでるのは甘夏と南津海。
甘夏(剪定後)
かいよう病の細菌は雨風で伝染が広がり、発病のきっかけは殆どの場合ミカンハモグリガに新葉を食害されること。
かいよう病による病斑をそのままにして冬を越させると、次の春梢への伝染源になり春芽も発病するので、ミカンハモグリガ食害痕のある枝葉は1月剪定のとき除去しました。
そして今日はICボルドー66Dを散布。
石灰硫黄合剤の散布からちょうど一カ月目です。
ICボルドーのような銅水和剤はかいよう病などの殺菌に効果的。かいよう病は発病したら薬剤の効果はないそうなので「予防に効果的」というべきでしょうが。
かいよう病は典型的な雨媒伝染病なので、春前だけでなく梅雨の時期にも散布したいとこですが、その時期の奄美の高温多湿ぶりを考えるとどうなんだろうと思います。銅水和剤は高温期に使用すると薬害がでるらしいので。
今日は大寒。
奄美大島は晴天でポカポカ陽気。日中の気温は25℃まで上昇しました。一年で一番寒い時候に20℃超えるとか、やはり南国です。
これじゃミカン木もゆっくり休眠できなさそう。