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パッションフルーツの棚栽培(1)

パッションフルーツ

パッションフルーツの棚

昨年、パッションフルーツを育ててみて思ったのは、「蔓植物は育てる場所をよく考える必要がある」という事です。

先を考慮せずに適当に育てていると、あっという間に枝葉が繁って困った事態になる、そういう経験をしました。

鉢で育ててあんどん作りにでもすれば場所には困らないのでしょうが、鉢植えでは収穫量が望めない。どうせなら沢山実を取りたい。というわけでこの冬、春先に定植予定のパッションフルーツの棚を作ってみました。

昨年秋に挿し木したパッションフルーツの枝

無事に成長しそうなのでこれを定植します。

パッションフルーツの棚作り

パッションフルーツの棚をどうやって作るか

棚を設置する場所はある。そこに棚を作る事に決めた。しかし具体的にどうすればいいのか分からない。棚作りの経験はもちろん無い。

農協を通じて業者に設置を頼むのが確実でしょうが、お値段もそれなりに高額。商売ではなく趣味の延長みたいなものにそんな金は掛けられない。

だからといって竹と紐で組んでみたって1~2年で腐って崩壊するか、その前に強風その他で壊れるのは間違いない。木材・鉄材で組もうにも僕は日曜大工もした事が無いのでそんなスキルなんてあるわけない。

先がどうなるか分からないので、できる限り低予算で。
でも1年やそこらで壊れてしまっては話にならない。

棚(パーゴラ)作りで色々調べてみると、水道管みたいな鉄パイプで組んだ棚が強度的にも良さそう。

それで鉄パイプの購入先と値段を調べてみると、これがまた結構な金額。1本や2本購入したって棚は出来ないのである程度の数は必要だしジョイントその他も必須だしで、結局費用が嵩む。

思案の末にホームセンターのガーデンパイプを使って棚を作ることに決めました。予算的にも実現性でもその選択しかないからです。

まず頭の中で大雑把に設計してみました。パッションフルーツは全長が3mまで育つとの事。昨年育ててみた実感でも4mくらいまで伸びる感じ。大きくても5mといったとこでしょう。それ以上大きくなるかも知れないが、実を収穫するのが目的なので本体を大きくし過ぎても意味がない。

棚なので自分の身長に合わせて高さを決める。実が成ると下垂してくる筈なのでそれを計算して高さ上限を1・9メートルに設定。

主幹形に整枝するので基本設計は箱型。長さと横幅は2mでいいでしょう。これでパッションフルーツ1株分の棚。株の全長が5m近くなっても大丈夫です。

本当は長さを3mにしたかったのですがホムセンのパイプサイズが限定的なので仕方なく。

パッションフルーツ用棚を実際に作る

最初に柱になる2・5mのパイプを地面に打ち込みました。

脚立に登ってハンマーで叩いたのですが、こういう作業は体を壊してしまって以降かなりキツイです。

病気の後遺症で体に麻痺が残っているので、重力が何倍にも感じるし、筋力は健康な頃の半分以下に落ちています。

まあヨタヨタでも人の目がない田舎の畑で自分だけのペースでゆっくりと作業できるので、なんとかなってますが。この状態で人混みがある街には行きたくないですね。おそらくもう一生東京に戻ることはないかも。不自由しながら飛行機に乗りたくないので。

萎えた脚がもつれて脚立から落ちないように細心の注意をしながら柱立てを完了。

クランプを使って枠組を完成させます。

とりあえず3株のパッションフルーツを育てるつもりなので2m四方の枠を3つジョイントで繋げました。

天井には自在クランプで2・5mのパイプを斜めに固定。梁のように棚の補強にもなりますが、これはパッションフルーツの主幹を伸長させる支えになります。

ここの端まで主幹を伸ばしたら摘心して、副梢を横に伸ばして広げる予定です。

主幹が完成するまでは発生した副梢は切り落とすつもりなので天井の棚面は後で作ってもいいのですが、作業しやすい気候の春先の今のうちに棚面も完成させてしまおう。

副梢・結果枝、そして実を支える棚面をどうするか。一番良さそうなのはワイヤーを張ることですが、予算をケチる為にロープを張ろうと考えました。最近のポリエステルロープはかなりの強度らしいのでそれで問題ないかも。

それでロープを強く張る方法など調べてみたのですが、この用途だとどうしても緩みやたるみを避けられそうもありません。しっかりした天井は無理そうです。

強度や耐久性を考え、やっぱりステンレスワイヤーを張ることにします。ロープと違ってワイヤーをピンと張るには金具や道具を揃える必要がありますが仕方ありません。

航空機用ステンレスワイヤーロープ、ターンバックル、アルミスリーブ、シンブル、Uボルトなどを購入。

何ミリのワイヤーにするかちょっと迷いました。4~5mmくらいがベストなんでしょうが、そういう作業をした経験がない僕には太いワイヤーとか扱いきれない筈なのでギリで3mmのワイヤーを選びました。

試しに2mmのワイヤーをスリーブに通してカシメてみたのですが、今の僕の腕力だと手動圧着ペンチでは2mmでもかしめらていたかどうか怪しい。普通の圧着ペンチは相当な力が必要なので障害のある僕には無理そう。

それで油圧式圧着ペンチも購入。どうせ先々スモモの棚などで使う日が来る筈だし無駄な出費にはならない。

Uボルトとターンバックルで片方を固定してワイヤーを張り、棚面が出来ました。

パッションフルーツの植え付け

2月初旬に植えた挿し木から成長したパッションフルーツも元気そうです。

冬植えですが、奄美はどんなに寒くても10℃以下になることは殆どないので問題はありません。1月2月が本土の3~4月くらいに相当する気候かな。寒く感じる冬でも平均気温は15℃くらい。暖かい日は20℃以上にも。

4月から5月にかけて急激に生長する筈ですが、今年は主幹だけ育てて開花させないので収穫は来年以降です。

4月になると棚面まで到達し、越えました

あとは寝かせて竜骨(キール)に相当するパイプの上を横に誘引していきます。伸びきるまで脇芽(子蔓)は全摘。

夏にかけての生長が楽しみ。

同時に冬に新たに挿し木しておいた蔓も葉が展開。根鉢も十分でパンパンになってそうなので、これも定植しました。

南向きで日当たりは良いのですが、水捌けが良好な場所ではないので、少し盛り土してあります。

ついでに予備の苗を作るためまた挿し木。パッションフルーツは挿し木の成功率が高くないので多めに挿しました。発根条件はシビアで半分くらいは死亡するかも。気温次第ですね。30℃あたりが続けばまず全滅します。

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