すももを挿し木にしてみる
園芸などまったく興味が無かった僕が、荒れた山畑の雑草雑木伐採を手伝っているうちに「自分でも何か作物を育ててみたい」という気になって、昨年(20年1月)初めて植え付けたのが「スモモ」でした。
植えたスモモの品種は「貴陽」
どうせなら大きくて美味しい実がなるスモモを育てたいと、何の知識もない素人にありがちな単純な動機から。
その貴陽の苗木を購入する段階になってから、やっと「スモモは受粉樹が無いと実がならない」ことを知りました。しかも受粉相性が複雑で品種によって受粉樹が異なる。
スモモにも自家結実(ミカンのように受粉樹なしで一人でも実がなる)する種類は有るが、少ない。
一本で実る品種はわざわざ育てる(果樹は結実まで4年くらい時間がかかるのだ)程の魅力に乏しい感じだし、貴陽は絶対に受粉樹が必要な品種。
それで貴陽の受粉樹として「サンタローザ」と「ハリウッド」も同時に植えました。
ところが、それでも「貴陽が確実に結実するか分からない。サンタローザ、ハリウッドでも受粉できる確率は高くない」らしい。植えた後から知りました。
せっかく植えたんだから絶対に貴陽に実を成らせたい。だから受粉結実する確率が最も高そうな品種「コチェコ」の苗を晩春に購入して、貴陽の近くに。
しばらく棒苗のままだったコチェコですが、初夏には新梢が伸びて来て、秋には鉢から地植えに。
コチェコで挿し木
12月に長く伸びた枝先を切り戻した時、「挿し木にして増やせないものだろうか」
貴陽は5本植える予定なので、コチェコ1本だけでは受粉樹として心許ない。3本くらい増やせないものか。コチェコの実には期待してませんが、コチェコは紅葉して葉も艶やかだし花も綺麗なので鑑賞樹にもなるし。
調べてみるとスモモの挿し木は大変難しく、成功確率は極めて低いそうです(品種にもよるでしょうが)
果樹は接ぎ木で増やすのが定番で、実生や挿し木は通常やらないと言いますし。(成功しにくいし、成功しても成長に時間がかかりすぎるからか)
スモモの枝をペットボトルで挿し木にする
ものは試しと言います。ダメモトでコチェコの枝を挿し木して様子を見ることにしました。
1月中旬に昨年12月に剪定して冷蔵庫で保存しておいたコチェコの枝先を数本、ペットボトルを横から切ったものに挿し木用土を入れて挿し、風よけ、高温多湿維持の為に上からフタをし、明るく暖かな窓辺に置く。
ペットボトルの蓋にはドリルで穴を開け、水が土に溜まらないようにしてあります。蓋から漏れた水はペットボトルを切った半分を受けにしてあります(つまり挿し木容器一個につき2本のペットボトルを使ってます)
期待もありましたが、半分くらいは「このまま枯れるんだろうなあ」と思ってました。実は昨年の初夏コチェコを植え付ける時に切り詰めた枝を挿してみて見事に失敗していたからです。挿して数ヶ月待っても芽の気配なしで、いつしか枯れ木に。
ところが挿してからたったの10日で芽が出てきました。
50日後の3月には、芽が開いて葉が展開。
まだまだ予断を許せませんが、順調にいけば6月頃に鉢上げできるかもしれません。
鉢上げ段階まで育てば、生命力の強いスモモですから、あとは逞しく成長する筈です。