とちおとめ栽培
イチゴを作ってみる事にしました。
暑さが苦手なイチゴが、亜熱帯の奄美大島で(施設栽培ではなく)実を付けてくれるか微妙なとこでしょうけど、南国奄美といっても冬はそれなりに寒くなるので、まず大丈夫。かも知れない・・・・
「とちおとめ」の苗が到着
10月の始めにイチゴ苗が到着。

「とちおとめ」ですが、しっかりした良い苗が届きました。想像していた苗よりも数段上で、良い店に当たったみたいです。感謝。

苗屋さん、長いランナーも伸ばしてくれています。ホムセンなどの苗はランナーがありません。通常は定植時にランナーは使いませんが、子株取り用に買う人もいるからでしょう。良心的。
奄美で一季なりイチゴが育つのか
奄美や沖縄の太陽光線は強烈です。いろんな理由で夏の気温自体は本土よりも低いくらいですが、直射日光は本土とは別物。昼間の日差しは危険を感じる程で、とくに西日は焼けるような熱線。
もしこの西日に「とちおとめ」を晒したら、おそらくイチコロ。生き抜いたとしても、花が咲くことはないかも。
育ててみる
家の東側に、午前中だけ日が差し午後からは日陰になる場所があったので、そこに花壇を置いてイチゴ苗を6株。
10月とはいえ西日の熱線はまだまだ夏と変わりません。その時刻に日が当たらないので焼け死ぬことはないでしょう。
ランナーを切って不織布のバックみたいな袋というかポットに定植。用土はピートモスに軽石系を数種混ぜた柔らかい土です。ほんの少し元肥を埋め込んで、たっぷりと水やり。

比較的穏やかな午前の太陽とはいえ、数時間も直射されるとお湯になりそうな光線ですので、太陽熱を半分ほどカットしてくれる遮光ネットで覆います。暑さが苦手とは言っても太陽光線がないとイチゴは育たない。白い遮光ネットはうまい具合に光合成をさせてくれそうです。

場所を変える
翌日、南向きの中庭に移動させました。
日差しに関してはベストな場所だったのですが、海からの北風が強すぎて、栽培どころじゃないからです。計算通りにはいきませんね。
イチゴを育てるのはもちろん初めて。まるで宝石のような果物で日持ちしない点を除けば欠点というものが皆無な完璧フルーツ。これを嫌いという人を見たことがなく、僕も大好きです。
うまく育ってくれるでしょうか。
定植から3週間後。
いい感じで葉を増やしています。
次々に伸びてくるランナーは今は必要ないので根元からカット。

植えて1週間後、葉に病気の兆候がみられたので、ジマンダイセン水和剤とトップジンM水和剤を散布して消毒しました。効果があったようで元気そうです。
イチゴの葉かき
10月頭に植えたイチゴ苗、意外にも11月に入ってすぐに花が出てきた株がありました。

まだ植えてから一ヶ月未満。その間30度近い気温が続いてたのに。一季イチゴの花は冬の寒さに当たってから春頃に咲くのでは?
正確なところはどうなのか分かりませんが、多分購入前に苗家さんの所で花芽分化していたのかな。イチゴ農家なら冷蔵管理で11月頃開花させ12月出荷が当たり前になってるようで、春秋開花が普通みたいですね。
まだ花房も見えないし、この花が今後どうなるのか不明。開花位置がすこし変だし、他の株と比較してもちょっと早すぎる(どの株もまだ脇芽も出てない状態)気がするので、狂い咲きのようなものかも。
このまま様子を見ますが、株の負担を少しでも減らすため、取り敢えず古い葉を取っておきます。
くたびれた感じで艶のない外側の葉を、根本から指で外します。


2枚葉かきして、大きい元気な葉を5枚、展開しつつある新葉を1枚、全部で6枚の葉を残します。花が出た株は常時5葉くらいでいいのかなと。
無駄な開花が続く
初めてのイチゴ栽培なので何もかも手探り状態です。
しばらくすると花房が見えてきました。


もしかしたら年内にイチゴを収穫できる?
(実がついたけど大きくなりそうにないのですべて摘果しました)
イチゴの実がなる
花が真冬にどんどん咲くので大丈夫なのかと心配していたイチゴの「とちおとめ」
冬に摘花しすぎた影響で春に開花するのかどうか案じていました。
心配をよそにその後はわりと順調に育ち、4月に結実してくれました。
1月、狂い咲きの花が一段落して落ち着いた

3月、実に進化してくれそうな花が咲き始める

4月、着色が始まり早いものは熟している

奄美でもとちおとめは実る
4月前半頃、奄美にしては意外と気温が上がらないので油断していたら、昼間に太陽光線に葉が焼かれそうになり慌てて遮光ネットをして危機一髪という事もありましたが、総じて順調に育ちました。
南国奄美大島でも「とちおとめ」は収穫できるということを自ら体験できました。

実が終わったらランナーで株を増殖して、翌年はもっと安定した収穫(バラツキのない)を目指します。1年目は色々勉強になったので2年目は結構うまくいきそうな予感がします。